2歳児の3月の月案作成！ねらいや内容、保育者の援助と環境構成の文例とポイントを紹介

ハイサイ、レイジンです。

3月は、1年の集大成となる特別な月ですね。子どもたちは、この1年で心も体も大きく成長しました。できることが増え、自信をもって過ごせるようになった一方で、進級への期待や環境の変化に不安を感じる子もいるかもしれません。

この時期の保育では、これまでの経験を振り返りながら、子どもたちが安心して次のステップへ進めるような関わりが大切です。遊びや生活の中で「できた！」をたくさん感じられるようにし、子どもたち一人ひとりが「次も楽しみ！」と思えるような雰囲気をつくっていきましょう。

この記事では、2歳児クラスの3月の月案作成に役立つ「ねらい」「内容」「保育者の援助」「環境構成」「健康・食育・安全」「家庭との連携」「職員間の連携」の文例やポイントを紹介します。年度の締めくくりに向けて、ぜひ参考にしてくださいね。

それでは、いってみよー！

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２歳児・３月のねらいと内容

では、2歳児・3月のねらいと内容を見ていきましょう。

ねらい

○ 進級への喜びや期待を持ち、自分でできることを増やそうとする。

○ 自分で身の回りのことに取り組み、「できた！」という達成感を味わう。

○ 早春の自然にふれながら、季節の変化を感じて楽しむ。

○ 戸外で思いきり体を動かしながら、春の訪れを感じる。

内容

・食事の際に、箸・スプーン・フォークの中から自分で選んで使う。

・自分からトイレに行き、排せつ後の始末をする。

・保育者と一緒に3歳児クラスのトイレを利用し、排せつの流れを経験する。

・衣服の脱ぎ着を自分でしようとする。

・脱いだ衣服を畳んで片付けようとする。

・身の回りの準備や片付けを進んで行い、「できた！」という達成感を味わう。

・進級に向けて、異年齢児との関わりを楽しむ。

・進級先の保育室や玩具に触れ、興味をもって遊ぶ。

・友達や異年齢児と一緒に食事をすることを喜ぶ。

・友達や異年齢児と遊ぶ中で、必要な言葉を使おうとする。

・戸外で保育者や友達と一緒に、思いきり体を動かして遊ぶ。

・戸外や散歩を通して、春の訪れを感じる。

・春の草花に興味をもち、見たり触れたりして親しむ。

・ひな祭り会やお別れ会に興味をもち、喜んで参加する。

・紙を切ったり貼ったりしながら、さまざまな製作活動を楽しむ。

ねらい・内容のポイント

3月は、進級に向けた準備期間。生活の中で「自分でできること」を増やし、自信につなげていくことが大切になってきます。また、異年齢児との関わりや新しい環境に親しみをもつ機会をつくり、安心して次のステップへ進めるようにしていきましょう。春の自然を感じられる体験や行事も取り入れながら、1年間の成長を感じられるようにしていけるといいですね。

ご自身の園に合ったねらいや内容を参考にしていただければなと思います。

２歳児・3月の保育者の援助と環境構成

では、次に保育者の援助と環境構成を見ていきましょう。

保育者の援助

◎ 子どもの「やりたい！」という気持ちを受け止め、一人ひとりのペースを大切にしながら、できたときは認め、自信につなげていく。

◎ トイレ内は清潔に保ち、トイレットペーパーやペーパータオルを十分に用意する。

◎ 排せつの流れ（水を流す、手を洗うなど）が身につくよう、子どもの様子を見ながら丁寧に伝えていく。

◎ 服の着脱や片付けが難しいときは、さりげなく手助けしながら「できた！」という達成感につなげる。

◎ 保育者も一緒に食べながら、皿に手を添えることや、こぼした際の後始末など、食事のマナーを優しく伝える。

◎ 食事の際には「みんなで食べるとおいしいね」と声をかけ、友達と食べる楽しさを感じられるようにする。

◎ トイレの使い方や約束ごとを伝え、安心して使用できるよう保育者がそばにつく。

◎ 進級先の保育室や玩具に興味をもって遊んでいる姿に共感し、「楽しそうだね」と声をかけながら安心感をもてるようにする。

◎ 園内散歩に出かけ、進級することへの期待感をもてるようにする。また、リュックの片付け方や準備の仕方も伝える。

◎ 異年齢児との交流を楽しめるよう、鬼ごっこやしっぽ取りなどの遊びに保育者も加わり、一緒に楽しむ。

◎ 異年齢児と遊ぶ中で「いっしょにしよう」「ありがとう」などの言葉が自然と出るよう、必要に応じて仲介したり声を添えたりする。

◎ お別れ会では、年長児との思い出づくりができるよう、プレゼントを渡したり、楽しい雰囲気をつくる工夫をする。

◎ 5歳児との関わりを見守り、必要に応じて仲立ちをしながら安心して遊べるようにする。

◎ 春の草花を見つけたときは「きれいだね」「○○色だね」と言葉をかけ、自然への興味を深められるようにする。

◎ 季節の変化を感じられるよう、保育者も一緒に春探しを楽しみ、子どもたちの発見に共感しながら会話を広げる。

◎ ひな祭りの歌をうたったり、給食のメニューに触れたりして、伝統行事を身近に感じられるようにする。

◎ ひな祭りに親しめるよう、ももの花やひしもちを見たり、歌をうたったり、給食のメニューから伝統行事の雰囲気を楽しめるようにする。

◎ ハサミを使うときは、一人ひとりの様子をしっかり見ながら、安全に取り組めるように関わる。

◎ 子どもが自分で作ったり描いたりする気持ちを尊重し、できた喜びを十分に味わえるようにする。

環境構成

□ 自分で身の回りの準備や片付けができるよう、必要なものを手の届く場所に整理しておく。

□ こぼしたときに自分で拭いたり捨てたりできるよう、雑巾やゴミ箱を設置する。

□ 自分で脱いだ服を片付けられるよう、取りやすい場所に袋やかごを用意する。

□ 衣服の脱ぎ着や片付けが自分でできるよう、広めのスペースと十分な時間を確保する。

□ 3歳児クラスのトイレを使用できるよう、クラス間で連携をとっておく。

□ 進級への期待を持てるよう、3歳児クラスで過ごす機会を作る。

□ 進級ごっこを楽しめるように、リュックを用意し、園内散歩などで活用する。

□ 友達や異年齢児と一緒に体を動かして遊べるよう、広い遊び場を整えたり、サーキットコースを作ったりする。

□ 5歳児との思い出を作るため、一緒に過ごしたり遊んだりする機会を設ける。

□ 思い切り体を動かせるよう、十分な広さのある場所を確保する。

□ 卒園児を祝う雰囲気を作るため、壁面飾りを工夫する。

□ 春の訪れを感じられるように、事前に散歩コースを確認し、草花が多い場所を見つけておく。

□ 好きなときに見られるよう、一人ひとりにミニ図鑑を用意する。

□ ひな祭りの雰囲気を楽しめるよう、ひな人形や桃の花を飾る。

□ 製作活動がスムーズにできるよう、画用紙や色紙、厚紙などの材料を揃えておく。

保育者の援助と環境構成のポイント

・子どもたちが「自分でできた！」という達成感を味わえるような関わりや、身の回りの準備や片付けがしやすい環境を整えましょう。

・進級に期待を持てるよう、3歳児クラスでの時間を設けたり、年長児との関わりを大切にしたりすることもポイントです。

・ひな祭りやお別れ会など季節の行事を感じられる飾りつけや活動を取り入れることで、特別な時期を楽しく過ごせます。春の訪れを感じる体験を大切にし、子どもたちの発見や気づきに共感しながら一緒に楽しむことで、豊かな感性を育んでいきましょう。

健康・食育・安全について

続いて、健康・食育・安全についてみていきましょう。

健康

● 気温の変化が大きい時期のため、子ども一人ひとりの体調を確認し、その日の気候に合わせた服装や活動を調整する。
● 花粉やほこりが増える季節なので、室内の換気をこまめに行い、清潔な環境を保つ。
● 進級に向けて生活リズムを整えられるよう、十分な休息をとりながら安定した生活が送れるようにする。

健康のポイント

・3月は寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期です。日々の気温や子どもたちの様子をしっかり観察し、適切に衣服の調整や活動内容を見直しましょう。

・花粉やほこりなどの影響も出やすい季節なので、室内環境を清潔に保つことも大切です。

・進級を控え、生活リズムの変化で疲れが出ることもあるため、十分な休息をとれるよう配慮しながら、元気に過ごせるようにしていきましょう。

食育

◇ 旬の野菜や行事食に関心を持ち、実際に見たり触れたりしながら親しめるようにする。

◇ ひな祭りの食文化を楽しめるよう、給食のメニューや食材に興味を持てる機会をつくる。

◇ 友達と一緒に食べる楽しさを感じられるよう、食事中の会話や雰囲気を大切にする。

食育のポイント

・3月は、ひな祭りなどの行事を通じて、伝統的な食文化に触れる良い機会です。旬の食材や行事食に興味を持てるよう、実際に見たり触れたりできる環境を作りましょう。

・友達と一緒に食べる楽しさを感じられるよう、温かい雰囲気の中で食事を楽しめるようにすることも大切です。食べることが楽しいと感じられる経験を積み重ねていきましょう。

安全

★ 日ごとに暖かさが増し、戸外での遊びが活発になるため、子どもたちが安全にのびのびと活動できる環境を整える。
★ 散歩や園庭遊びの際には、転倒や事故を防ぐために、歩く場所や遊具の点検をこまめに行う。
★ 進級に向けて遊びの幅が広がる時期なので、新しい環境や遊具の使い方を分かりやすく伝え、安全に遊べるようにする。

安全のポイント

・3月は戸外活動が増え、子どもたちの行動範囲も広がる時期です。園庭や散歩コースの安全確認をこまめに行い、転倒や事故を防ぎましょう。

・進級に向けて新しい環境で遊ぶ機会も増えるため、遊具の使い方や安全な遊び方を丁寧に伝えていくことが大切です。子どもたちが安心してのびのびと遊べる環境を整えながら、安全に楽しく過ごせるようにしましょう。

家庭との連携

◇ 気温の変化に対応できるよう、調節しやすい衣服を用意してもらうよう伝える。

◇ クラス懇談会では、1年間の成長を振り返りながら、進級に向けた準備や保護者の不安に寄り添い、安心して新年度を迎えられるようにする。

◇ 進級後の生活について具体的に伝え、準備がしやすいように必要な用品の見本を見せたり、写真でわかりやすく示したりする。

◇ 日々の送迎時や連絡帳を活用し、子どもの成長を共有しながら、保護者とともに喜びを分かち合う。

◇ 食事や着替え、片付けなどを自分でやろうとする気持ちを大切にし、家庭でも子どもが達成感を味わえるよう見守ってもらうよう伝える。

家庭との連携のポイント

・3月は進級への期待とともに、不安を感じる保護者も多い時期です。子どもの成長をしっかり伝えながら、新年度の準備や生活について具体的に説明し、安心して進級を迎えられるようにしましょう。

・生活習慣の自立を促すために、家庭でも「最後まで見守る」「できたことをしっかり認める」ことの大切さを伝え、園と家庭が一緒に子どもの成長を支えていけるよう心がけましょう。

職員間の連携

＊ 異年齢児との交流について、遊びの内容や時間を事前に話し合っておく。
＊ 3歳児の担任と事前に打ち合わせを行い、異年齢での交流をスムーズに進めるための準備をする。＊ 子どもの成長や発達の記録をまとめ、次年度に向けて伝え合う。
＊ 進級を喜んでいる子ども、不安に思っている子どもそれぞれに寄り添えるよう、職員間で気持ちを共有しておく。