ハイサイ、レイジンです!
今回は、お別れ会に向けた保育のねらいや、当日の流れ、そして具体的な内容について書いていこうと思います。3月が近づいて、子どもたちとのお別れもじわじわ感じられる季節ですね。お別れ会は、年長児を温かく送り出す大切なイベントです。
子ども達が年長児に感謝の気持ちを持ったり、楽しい時間を過ごせるような会にしていきたいですね。
それでは、いってみよー!
保育におけるお別れ会のねらいとは
では早速、保育のお別れ会のねらいを、3歳・4歳・5歳(年長)ごとに見ていきましょう!
お別れ会のねらいとしては、「自分の成長を感じる」「年長児への感謝の気持ちを持つ」ことが大切になってきます。
指導案っぽく書くと、こんな感じになります!
5歳児:年下の友達との関わりを通して、自分が成長したことを実感し、自信を持って過ごす。
4歳児:年長児への感謝の気持ちを持ち、お別れ会の活動に前向きに取り組む。
3歳児:お別れ会を通して、年齢の違う友達と関わる楽しさを感じる。
このねらいに対しての保育の内容は以下の通り。
5歳児:年下の友達に親しみや優しさを持って関わりながら、お別れ会に参加する。
4歳児:お別れ会を楽しみにしながら参加し、年長児とかかわる。
3歳児:お別れ会に参加し、プレゼントを渡したり、歌を歌ったりして楽しむ。
年齢ごとの発達に応じたねらいや内容を立てることが大切になってきます。
このねらいに基づいて、保育者の援助・環境構成を考えていきましょー!
お別れ会に向けての保育者の援助・環境構成
では、「自分の成長を感じる」「年長児への感謝の気持ちを持つ」といったねらいに基づいた保育者の援助・環境構成を3歳・4歳・5歳(年長)ごとにまとめていきたいと思います。
まずは保育者の援助から
5歳児:
◎お別れ会では、年下の友達が自分たちのためにプレゼントやゲームを準備してくれていることに気づき、年長児としての喜びや感謝の気持ちを持てるようにする。
4歳児:
◎年長児クラスの担任と一緒に、歌や言葉を交わす演出を考え、プレゼントを渡す気持ちや思いをしっかり伝えられるようにする。
◎就学する年長児の喜びや、自分たちの進級への期待を感じながら、嬉しさや寂しさといった気持ちに気づき、互いに共感できるようにする。
3歳児:
◎歌やダンスを披露したり、プレゼントを渡したりしながら、感謝の気持ちを表現できるようにする。
続いて環境構成。
5歳児:
□ お別れ会の後、年下の友達へのお礼としてやりたいことや一緒に楽しみたいことが出たときは、実現できるように時間や場所を調整する。
4歳児:
□ お別れ会を楽しみにしながら参加できるように、飾りつけのアイデアをみんなで考え、自分たちで会場の準備をする。
□ お別れ会のプログラムは、一緒にできるゲームやダンスを取り入れ、みんなで楽しめる雰囲気にする。
3歳児:
□ お別れ会の準備では、椅子を並べたり、輪つなぎを作って飾ったりしながら、できることに取り組み、年長児への感謝の気持ちを育む。
4歳児は、もうすぐ年長になるので、自分たちでアイデアを出したり、準備を進めたりする力もついてきていますよね。5歳児が年下の子たちに親しみを持ち、4歳児がお別れ会の活動に意欲的に取り組み、3歳児が異年齢の友達との交流を楽しめるように、それぞれの成長に合わせた関わりを大切にしていきたいですね。
基本的なお別れ会の流れとポイント

では次に、基本的なお別れ会の流れとポイントを紹介していきます。
基本的なお別れ会の流れは以下の通り。
1.はじめのあいさつ
2.プレゼント贈呈
3.インタビュー
4.子どもの出し物
5.保育者の出し物
6.うた
7.おわりのことば
一つひとつポイントを見ていきましょう。
1.はじめのあいさつ
ねらいを意識する
- 年長児に「今までありがとう」「もうすぐ小学校だね」という気持ちを伝えることを意識する。
- 年中・年少児が「お祝いする気持ち」を持てるようにする。
子どもにもわかりやすい言葉で話す
- 難しい表現は避け、短く簡単な言葉で伝える。
- テンポよく話して、集中できるようにする。
楽しい雰囲気を作る
- 「今日はみんなで楽しくお祝いしようね!」とワクワク感を出す。
- 声のトーンを明るくし、笑顔で話す。
「みんな、おはようございます!今日は、大好きな年長さんのお別れ会です。もうすぐ小学校に行く年長さんに『ありがとう』と『がんばってね』の気持ちを伝えるために、みんなで楽しい時間を過ごしましょう!さあ、これからお別れ会のはじまりです!」
このように、短く・明るく・わかりやすく伝えると、子どもたちの気持ちも盛り上がります!
2.プレゼント贈呈
お別れ会でのプレゼント贈呈は、「感謝の気持ちがしっかり伝わる」「子どもたちが主体的に関われる」ことが大切です。
1. プレゼントを渡す前の声かけを工夫する
- 「年長さん、今までありがとう!」など、簡単な言葉を添えて渡す。
- 年中・年少児が、気持ちを込めて伝えられるようにする。
2. 受け取る年長児も気持ちを表せるようにする
- 「ありがとう」「うれしい!」などの気持ちを言葉で伝えられるように促す。
- 代表の子が受け取る場合も、みんなの方を向いて「ありがとう!」と言えるようにすると良い。
3. 渡し方を工夫する
- 1人ずつ手渡しするか、代表が渡すか、子どもたちの人数や雰囲気に合わせて決める。
- 並んで一斉に渡す方法も、まとまりが出て◎。
4. お礼の気持ちを込めた言葉を準備する
- 子どもたちが緊張して言葉が出ないこともあるので、みんなで「ありがとう!」と声をそろえて言うのもアリ。
- 「ずっとあそんでくれてありがとう!」など、自然な言葉が出るようにしておくと◎。
プレゼントの例はコチラ↓
・ペン立て
・メモスタンド
・時間割表
・キーホルダー
・写真たて
・小物入れ
・しおり
・ペン入れ
小学生に上がって使うものや園の思い出を飾るものなどが良いでしょう。
3.インタビュー
年長児へのインタビューは、**「小学校への期待をふくらませる」「楽しかった思い出を振り返る」「年中・年少児に憧れの気持ちを持たせる」**ことが大切です。
1. 質問内容を工夫する
年長児が答えやすく、会話が弾む質問を用意しましょう!
質問例
🟢 思い出をふりかえる質問
- 「保育園で一番楽しかったことは?」
- 「好きな遊びは何だった?」
- 「給食で好きだったメニューは?」
🟢 小学校への期待をふくらませる質問
- 「小学校で楽しみなことは?」
- 「ランドセルの色は何色?」
- 「小学校に行ったら頑張りたいことは?」
🟢 年中・年少児に憧れを持たせる質問
- 「年長さんになってよかったことは?」
- 「年中さんや年少さんに伝えたいことは?」
- 「小さい頃は、どんな遊びが好きだった?」
2. できるだけ簡単な質問にする
長い質問だと子どもが理解しにくいので、シンプルな言葉で聞くと答えやすくなります。
❌「保育園生活で一番印象に残っている思い出は何ですか?」
⭕「保育園で一番楽しかったことは?」
3. インタビューの流れを決めておく
- 司会の先生が説明
「今から年長さんにインタビューをします!どんなお話が聞けるかな?」 - 質問する子を決めておく(年中・年少児が聞くと交流が深まる)
- 年長児が答える(マイクなどを使うと楽しい!)
- 最後にみんなで「ありがとう!」の気持ちを込めて拍手する
4. 和やかで楽しい雰囲気を作る
- 先生がフォローしながら「そうなんだね!○○が楽しかったんだね!」と受け止める。
- 緊張して答えられない子がいたら「○○くんはどうかな?」「○○ちゃんも好きだった?」とやさしく促す。
5. 小さい子も楽しめるようにする
- 年少児は長い話を聞くのが難しいので、短めのインタビューにする。
- クラスごとに1〜2問ずつ聞くと、飽きずに楽しめる。
インタビューのねらいを活かすために…
✅ 年長児にとっての「特別な時間」にする → みんなの前で話す経験が自信につながる!
✅ 年中・年少児に「憧れの気持ち」を育てる → 「年長さんってすごい!」と思える時間にする!
✅ 楽しい雰囲気でみんなが参加できるようにする → 先生がフォローして、温かいインタビューにする!
楽しいインタビューになるよう、雰囲気づくりも大切にしていきましょう!
4.子どもの出し物
1. 年齢に合わせた出し物を選ぶ
子どもたちが無理なく楽しめるように、発達段階に合った内容を考えましょう!
🔴 5歳児(年長):思い出を振り返る&小学校への期待を深める
- 発表会で披露したもの
- 年下の子たちへのメッセージ発表
- 歌やダンス
🟠 4歳児(年中):感謝の気持ちを伝え、自分たちで準備できる
- 歌やダンス(年長児の好きな曲を選ぶと◎)
- 手作りプレゼントを渡す(ペンダントやメダルなど)
🟡 3歳児(年少):異年齢交流を楽しみながら参加する
- 簡単な振り付きの歌
- 年長さんに「ありがとう」の言葉を伝える
- みんなでできる手遊びやゲーム
2. 短めの出し物にする(集中力を考慮)
- 1つの出し物は3~5分程度が目安
- 長くなると飽きてしまうので、テンポよく進める
3. 「伝える」気持ちを大切にする
- 「ありがとう」「おめでとう」の気持ちを込めることが大事!
- 先生が「この出し物でどんな気持ちを伝えたい?」と問いかけながら準備すると◎
4. 子どもたちが主体的に関われるようにする
- 自分たちでできることを増やす(出し物の内容決めなど)
- 「何をやりたい?」と相談しながら進めると、子どもたちの意欲UP!
子どもの出し物まとめ
✅ 子どもの年齢に合った出し物を選ぶ
✅ 短めにして、子どもが集中して楽しめるようにする
✅ 「感謝の気持ちを伝える」ことを大切にする
✅ 子どもたちが主体的に取り組めるようにする
✅ みんなで楽しめる演出を加える
お別れ会が「年長さんにとっても、年中・年少さんにとっても思い出に残る時間」になるよう、楽しい出し物を考えていきましょう!
5.保育者の出し物
お別れ会での保育者の出し物は、「子どもたちが楽しめる」「年長児に感謝とエールを送る」「子どもたちの思い出に残る」ことが大切です。
1. 子どもたちがワクワクする内容にする
✅ 意外性を出す:「先生たちがこんなことを!?」と驚きや笑いを入れると盛り上がる。
✅ 子どもたちが参加できる要素を入れる:手拍子、掛け声、簡単な振り付けなど。
2. お別れのメッセージを込める
✅ 感謝&応援の気持ちを伝える:年長児に向けて「今までありがとう」「小学校でもがんばってね」と伝えられる内容にする。
✅ 子どもたちの思い出を振り返る:「こんなことがあったね!」と懐かしさを感じられるようにすると◎。
3. 出し物の種類(オススメ)
① 先生たちによる劇やコント
- 先生たちが子ども役になりきって「保育園あるある」コントをする(例:「給食あるある」「遊び時間あるある」)
- ちょっとドジな先生が登場するストーリーにする(「卒園おめでとう!でもまだ小学校に行きたくない先生がいるみたい…?」など)
ポイント
✅ 子どもたちが思わずツッコミたくなるような展開にする
✅ オーバーなリアクションや動きを入れると盛り上がる
② 先生たちによる歌やダンス(感動系・盛り上げ系)
- 感動系:しっとりとした卒園ソングを歌う(「さよならぼくたちのようちえん」など)
- 盛り上げ系:子どもたちが知っている元気な曲を踊る(「ジャンボリミッキー」「パプリカ」など)
ポイント
✅ 歌詞を少し変えて「○○組バージョン」にすると特別感が出る
✅ 子どもたちが一緒に踊れるように、簡単な振り付けをつける
③ 絵本の読み聞かせ+先生オリジナルアレンジ(しんみり&温かい雰囲気に)
- 卒園にぴったりの絵本を読む
- 途中で先生たちが「○○組のみんなも、いっぱい成長したね!」と子どもたちのエピソードを交えて話す
・みんなともだち (ピーマン村の絵本たち) : 中川 ひろたか, 村上 康成: 本
ポイント
✅ 声のトーンを変えて読み聞かせすると、子どもたちが集中しやすい
✅ 読み終わった後に「みんなもこれからがんばろうね!」と前向きな言葉をかける
④ 先生たちによるマジックショー(サプライズ感あり)
- 簡単な手品を取り入れて、「先生ってすごい!」と思わせる演出をする
- 例:色が変わるハンカチ、空っぽの箱からプレゼントが出てくる、先生が読んだおまじないで子どもたちが変身する(振り付きでやると◎)
ポイント
✅ 失敗してもアドリブでごまかせるようにしておく
✅ 最後は「みんなの成長が一番の魔法です!」など感動的なメッセージで締める
5. 出し物の流れ(例)
- 先生たち登場 → 子どもたちが「何が始まるの?」とワクワクする演出
- 出し物(劇・ダンス・歌・マジックなど)
- 年長さんへのメッセージ「卒園おめでとう!小学校でもがんばってね!」
- 子どもたちと一緒に「ありがとう!」と拍手
保育者の出し物まとめ
✅ 子どもたちが「楽しかった!」と思える内容にする
✅ 感謝&応援の気持ちをしっかり伝える
✅ 子どもたちが参加できる場面を作る
✅ 楽しい雰囲気で、笑いも感動もある出し物にする
先生たちのパフォーマンスがあると、お別れ会がさらに特別な思い出になります!
6.うた
お別れ会での歌は、「感謝の気持ちを伝える」「子どもたちが楽しく歌える」「思い出に残る」ことが大切です。
1. 曲選びのポイント 🎵
✅ 子どもたちが親しみやすい歌を選ぶ(普段から歌っている曲だと安心)
✅ 感謝や旅立ちの気持ちが伝わる歌を選ぶ
✅ 簡単な振り付けや手拍子をつけると、より気持ちがこもる
🟢 感動系(しっとり&思い出に残る)
- 「さよならぼくたちのようちえん」(卒園ソングの定番!)
- 「ありがとうの花」(感謝の気持ちを伝えられる)
- 「にじ」(前向きな気持ちになれる曲)
🟡 元気系(楽しく送り出せる)
- 「世界中のこどもたちが」(手振りをつけてみんなで楽しく)
- 「ビリーブ」(ちょっと大人っぽく、未来への期待を込めて)
- 「ね」(元気なお別れの歌)
2. 歌うときのポイント 🎤
✅ 子どもたちが気持ちを込められるようにする
- 「年長さんにどんな気持ちを伝えたい?」と考えさせると◎
- 笑顔で歌う or しっとり歌うなど、表情や声の出し方も意識
✅ 大きな声ではなく“気持ちが伝わる声”を意識する
- 「大きな声で!」よりも「相手に届くように優しく歌おうね」と伝えると◎
✅ 簡単な振りや手拍子を入れるとまとまりやすい
- みんなで手をつなぐ・手を振る・胸に手を当てるなど、動きをつけると感情が伝わりやすい
✅ 年長さんと一緒に歌う演出もアリ!
- 年長さんも参加できる歌なら、最後にみんなで大合唱すると感動的に✨
3. 歌の流れ(演出例) 🌟
- 「ありがとうの気持ちを込めて歌います!」と紹介
- 子どもたちが歌う(手振りや簡単な動きもつける)
- 最後に「ありがとう!」とみんなで声をそろえると締まりがよい
+αの演出アイデア
- 年長児へプレゼントを渡す前後に歌うと、より気持ちが伝わる
- 先生も一緒に歌うと、子どもたちが安心して歌える
まとめ
✅ 子どもたちが歌いやすい曲を選ぶ
✅ 気持ちを込めて歌えるようにする(大きな声より伝わる声)
✅ 手振りや動きをつけるとまとまりやすい
✅ 年長さんと一緒に歌う or 先生も加わるとさらに盛り上がる
歌はお別れ会の感動を盛り上げる大事な演出!心を込めて、素敵な時間を作りましょう
7.おわりのことば
- 感謝の気持ちを伝える
年長児への感謝の言葉をしっかり伝えましょう。「今までありがとう」「みんなのおかげで楽しい時間を過ごせた」など、感謝の気持ちを込めて。 - お別れを惜しむ気持ちを表現する
「寂しいけれど、みんなの新しいスタートを応援している」と、別れの寂しさを共感しつつも、前向きな気持ちを伝えることが大切です。 - 未来へのエールを送る
年長児が新しいステップに進むことを祝福し、「これからもがんばってね」「新しい場所での活躍を楽しみにしている」といった励ましの言葉をかけましょう。 - 参加してくれた全員に感謝する
参加したすべての子どもたちに感謝の言葉を伝え、協力してくれたことや楽しい時間を共にしたことに感謝します。 - 締めの言葉を全員で
最後は、みんなで一緒に「ありがとう!」や「がんばってね!」など、全員で声を合わせて締めくくると、より一層心に残るお別れ会になります。
シンプルで温かい言葉で締めることが、みんなの気持ちを前向きに保ち、素晴らしいお別れ会を作ります。
おわりに
お別れ会の準備は、子どもたちが自分の気持ちを表現できる大切な時間。年長児が自分の成長を感じたり、在園児が年長児に感謝の気持ちを持って、お別れ会を楽しく過ごせるように、保育者としてサポートしていきたいですね。これからも一人ひとりの成長に寄り添って、素敵な思い出を作っていきましょう。
それでは、またやー!
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