ハイサイ、レイジンです。
近年、心理的安全性という言葉が注目されました。中田敦彦さんもYouTubeで心理的安全性について話していましたね。
この心理的安全性。実は家庭においてもものすごく重要になってくる考え方なのです。今回は、心理的安全性の家庭における効果について述べていきたいと思います。
それでは、いってみよー!
家庭内における心理的安全性の重要性とは
心理的安全性とは「自分の気持ちや考えを安心して発信できる状態」のことです。
心理的安全性は、Googleが効果的なチームの特徴を分析したところ「心理的安全性が高いチームほど離職率が低く、収益が高い」ということが分かり、注目されるようになったんですよね。
家庭における心理的安全性とは
では、家庭における心理的安全性とはどのようなことを言うのでしょうか。
それは、周りと同じでなければならない、失敗や間違いを恐れる空間ではなく、自分の考えや感情を出すことができる安全な場所のことを指します。
そのためには、家族がお互いに信頼し合い、支え合い、誤解や批判を恐れずに意見を述べることができる環境になっていく必要があるのです。
心理的安全性があるとどのような効果があるのか
家庭に心理的安全性があり、自分の考えや感情を出すことができると次のような効果が得られると考えられます。
・自己肯定感の向上→ありのままの自分を受け入れてくれる存在がいる ・ストレスの軽減→子どもの感情を受け止めてくれる ・安心感が生まれる→相談できる環境がある ・自己成長できる→子どもの考えを聞いてくれ、子どもの興味関心を尊重してくれる ・コミュニケーション力が上がる→オープンなコミュニケーションが行われる環境
家庭における心理的安全性は、子どもが健康的に成長し、自己肯定感やコミュニケーション能力を育む上で非常に重要な要素となってくるのです。
心理的安全性が高い家庭・低い家庭の特徴
心理的安全性が高い家庭の特徴
心理的安全性が高い家庭の特徴を見ていきましょう。
①自分の感情を表現することができる
心理的安全性の高い家庭では、自分の感情を自由に表現できます。悲しい、怒り、嬉しいといった感情の表現も受け止められる環境になっているのです。
例を挙げると、
友達に意地悪をされて怒りや悲しみを感じたときに、親や兄弟姉妹が理解し、受け止めてくれる。
といったように、自分の感情を表現しても、受け止めてくれる安心感があります。
②自分の考えを出すことができる
心理的安全性の高い家庭では、家族が互いに自分の気持ちや考えを話すことができます。自分の意見を言いやすいことで、自尊心が高まっていくのです。
子「私、このおかずが苦手なんだよね」 親「どの部分が苦手なの?」 子「食感が少しネバっとしているのが苦手なの」 親「そうなんだね。じゃあ量を減らすから、少し食べられそうなら食べてみたら?」 子「わかった。少しだけ挑戦してみる」
③間違っても受け入れてもらえる
子どもが間違ったり、誤ったりしたときも責めるのではなく、学びの機会として受け入れられているのも心理的安全性の高い家庭の特徴です。
宿題を間違えても、それを改善する方法を一緒に考えていく
子ども達が自由に学び、成長できる環境を作っているのです。
④安心して相談できる
心理的安全性の高い家庭は、子ども達が困難や悩みを抱えても、親や兄弟姉妹に話すことができる環境が整えられています。
・学校での問題を持ち帰ると、親が興味を持って聞き、子どもの感情や考えを尊重してくれる。 ・子どもが怖いと感じた時に一緒に寝てくれる。 ・子どもが落ち込んでいるときに、肯定的な言葉をかけてくれる。
安心して相談できる環境は、子ども達の精神的な成長に重要な役割を果たすのです。
心理的安全性が低い家庭
では、次に心理的安全性の低い家族の特徴をみていきましょう。
①子どもの感情を無視したり、否定したりする
心理的安全性の低い家庭では、子どもが感情を表現しても無視されたり、否定されたりすることがあります。
例えば、
子どもが友達と喧嘩して悲しい気持ちになって帰ってきたとします。しかし、「大したことじゃないよ」「そんなことで泣かないで」といったように、家族がその子どもの気持ちを理解しようとせず、と無視や否定をする。
といったように、親や家族が子どもの感情を理解しようとせず、その感情を軽視することがあるのです。
②子どもが間違ったり失敗したときに非難や批判をする
子どもが間違いを犯したり、失敗に直面したりした場合に、厳しい批判や非難を受けることがあることも、心理的安全性の低い家庭の特徴です。
子どもが忘れものをてしまったとき、親が激しく怒って「もう何度言ったらわかるんだ」と批判する。
このように、子どもを批判したり、罰することに焦点を置き、改善や成長の機会を与えることなく、責め立ててしまうのです。
③家族間でコミュニケーションがない
心理的安全性の低い家庭では、家族間でオープンなコミュニケーションが行われないことがあります。
家族で一緒に食事をしているときも、子どもが学校での楽しい出来事を話したとしても、親や兄弟姉妹が無関心。会話や交流がないまま食事を終える。
といったように、子ども達が自分の考えや感情を表現する場を持たれず、家族内でのコミュニケーションをすることが困難な状況になります。
④安心できない環境
心理的安全性の低い家庭では、家庭内で安定感や安心感が欠如していることがあります。
・家庭内で親の仕事や経済的な問題が不安定。 ・突然家族の誰かが怒り出し、不機嫌になったり、予定が変更になったりする。 ・急に仕事が忙しくなり、家でひとりぼっちでいることが多くなった。
このように、家族の間で予測不可能な振る舞いや急な変化が頻繁に起こり、子ども達が安心して生活することが難しい状況は、心理的安全性の低い家庭といえます。
⑤虐待が起こっている
これは言わずもがな。身体的または精神的な暴力や虐待が起こる家庭は、心理的安全性の低い家庭と言えます。
・怒りに任せて手を挙げる親や兄弟姉妹がおり、子どもは身体的な痛みや怪我を恐れている。 ・「お前は役に立たない」「お前なんて要らない」といった否定的な言葉を浴びせられる。 ・親が子どもを無視してしまい、子どもが必要な愛情や支援を受けられない。
このような家庭は、子どもたちが家族から安心感を得られず、恐れや不安の中で生活しなければならない状況が生じます。
家庭の心理的安全性を高めるためにすべきこと
「家ではいい子なんだけど、外では問題ばかり起こしている」「親の顔色ばかり窺っている」。家に居場所がない、本音を言えないなど家庭で心理的安全性が失われている場合、子どもが外で問題を起こす可能性が高まることがあります。必ずしもそれが原因とは言えませんが、家庭での心理的安全性を高めるに越したことはないでしょう。ここでは、『家庭での心理的安全性を高めるためにすべきこと』を紹介していきます。
家で安心して過ごせるようにする
親が子どもに寄り添い、家で安心して過ごせるように接していくと、子どもは安心して休めるようになり、外で過ごすパワーを蓄えることができます。子どもにパワーを蓄える親のかかわり方は以下のようなものになります。
①相手の気持ちを汲み取って共感・理解を示しながら、注意深く話を聴く。
②「大好きだよ」「○○ちゃんはママの宝物よ」など、肯定的な言葉をかける。
③一緒に過ごす時間(クオリティタイム)を作る。
④スキンシップをとる。
⑤大好きなメニューを作るなど、生活を支える。
⑥お祝い事を一緒に喜ぶ。
子どもの自己効力感を育む本 松村 亜里
どうしても優しくできなかったり、安心できるようなかかわりができないときは、自分にも余裕がない時。そういったときは、まず自分に優しくしてあげましょう。
何でも言える環境づくり
完璧を求めない
子どもの失敗に対し、ダメだししたり、𠮟責ばかりしていると、子どもは「また怒られるのではないか」と不安になり、自分の思いを出しづらくなります。親が完璧主義だと、子どもにストレスを与えていきます。
親が子どもに完璧を求めずに、子どものありのままの姿を受け入れることで、子どもは本音で話すことができるのです。
命令や先回りなど過保護は避けるべし
子どもを安心させてあげたいからと言って、子どもに命令したり、子どもの行動を先回りしてしまうのは逆効果。
過保護や過度な干渉で、子どものやることを奪い取ったり、「~したほうがいいから」と一方的に決めつけたりする親がいます。しかし、そうなってしまうと子どもの自主性、主体性は育っていきません。
「やっていけないこと」など最低限のルールを伝える必要はあります。子どもの意向を尊重しながらも、ルールを守ることや自立を促していく必要があるのです。
おわりに
今回は『家庭内における心理的安全性はどれくらい重要なのか~心理的安全性を高めてのびのび過ごせる子どもへ~』ということで、家庭での心理的安全性を高める重要性や方法などを紹介していきました。
子どもは家庭という安全な場所があることで、パワーを回復し、自分の力を発揮することができます。家庭を心理的安全性の高い場所にしていくためにも、子どものありのままを認めたり、子どもに寄り添って過ごしてていきたいですね。
それでは、またやー!
参考文献
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