はいさい!お久しぶりの更新になります。レイジンブログです。
今回のブログは〇〇式保育(特色のある保育活動)になります。ゆたしくー
〇〇式保育って数年前に流行りましたよね!
テレビで紹介され、幼児期の頃からバク転や逆立ちができたりブリッジしたり、字を書く練習をしたり、絶対音感持っていたり、フラッシュ暗算みたいなことをしたりと
当時の自分も「すげー!子どもってすげー」みたいな感じで思っていたことがあります。
そんな〇〇式保育などといった特色ある保育活動について,
レイジンの見解を述べていきたいと思います。
幼児期に学ぶべきこととは?小学校にあがるまでに何を学んだ方がいいの?
さて、原点に帰ってみまして
0〜5歳児までの子どもが学ぶべきこととは何なのでしょうか?
国が定めております『保育所保育指針解説』をより簡単に解説すると
「遊びを通して大人になるために必要な力(健康な体や人と関わる力、工夫する力、考えたりする力、言葉でのコミュニケーション等を育んでいきましょう」
ということです。
ノーベル経済学賞を受賞したヘックマンが提唱した、将来成功するために必要な力と言われている
『非認知能力(意欲、自尊心、粘り強さ、コミュニケーション能力等)』も幼児期の遊びから培われるといいます。
では果たして、〇〇式保育などの活動は乳幼児期には必要なのでしょうか?
バク転などの『見栄え』に騙されてます~合わない子は遊びこむ園のほうがよい~
小さい頃から、バク転したり、跳び箱を高い段跳んだり、英語をスラスラ話せたりしたら
そりゃ「すげー」となりますよね。
「うちの子もあんな風にならないかなー」なんて
ただ、そのすご技を見せる子どもたちは、一体どれほどの特訓を積んでいるのでしょうか。
できるようになるまで、何度も何度も特訓。ひたすら特訓。幾度と無く練習を積んだことで、できるようになった達成感や満足感は味わえるかもしれませんが、そこに子どもの「やりたい」はあるのでしょうか。
一部の子には、それが好きになり、のめり込んでいくパターンもあるでしょう。
しかし、多数の子は大人が求める『見栄え』のために多くの時間を犠牲にしています。
本来、子どもは親からの愛情を基に少しずつ外に出て遊びを通して「やってみたい」ことを経験していきます。
「園で遊びこんでいる子の方が学力が高い」「子どものやってみたいを重視して遊びを中心にした保育を受けた子の方が言葉の力が高い」という研究結果もあります。
子どもの頃にたくさん『遊び込む』方が
将来の学力や語彙力、大人になって成功する力、生きる力が養われると言うことですね。
では果たして、〇〇式教育が子どもの頃に必要な遊びを重視しているのでしょうか。
私にはそうは思いません。
確かに見栄えの良いことを行った方が、その時の親としての満足感が得られるでしょう。
ただ、長い目で見るとそれはその子のためにはなっていないと思うのです。
東京大学のある教授はこんなことを言ってました。
「〇〇式保育で育ったお子さんがいる小学校を訪ねてみました。幼児期の頃にバク転等をこなしていた子どもたち。その後の成長を先生に聞いてみたら、先生を見下したり、授業になかなか集中できずにいるといった姿が見られるそうです。そして高学年になってバク転ができるかといったら、できないと」
子どものころに必要な、『遊びこむ』という経験。そこには子どもの「やってみたい」があります。「やらされている」ことで得られることではないのです。
小学校や大人の先取りをすることは子どものためにはならないのです。
特色のある保育とは?
まあ、こんなこと言ってますけども、
〇〇式保育みたいなことを行っている園は多数ありまして
「特色を出して他園との違いや差を明確にしてやるぜー」的な感じだと思うんですけど。
実際、『見栄え』はいいので人は集まるし。
でもやってることは、幼児教育や保育における特色と言えるのでしょうか
ここからは個人的な意見になりますが、
英会話、習字教室、スポーツ教室etc「〜教室」的なものが全てそうとは言いませんが、「早期教育」「エリート教育」的な、風間くんや花輪くんが通います的なやつは必要ないと思ってます。
英会話を例に出しますが、机に座って「はい、グッモーニング言ってみましょう。せーの!」的なやつは、もうもはや学校ですよね。
それよりもゲーム感覚や遊びの中で異国文化との交流を楽しめる方が子どもも興味を持ちやすい。
私なら「言葉を覚える」ことにねらいをおくのではなく、「様々な文化に触れることを楽しむ」ことがねらいです。
他にも特色のある保育として「森の中の保育園」「食との触れ合い」などが挙げられます。
これらは、個人的には全然あり!
自然との触れ合いでは、子どもの『やってみたい』が引き出されます。「この木に登ってみたい」「この花を摘んで飾ってみたい」などの『やってみたい』や、「この坂を登るためにはどうしたらいいんだろう」などといった試行錯誤も生まれてくるだろう。
「食とのふれあい」では、生きるために必要な食物はどうやって生まれてきているのかに触れ合えるすばらしい体験をすることができます。
『やってみたい』、『遊びや生活につながっている』が保育における特色としてふさわしいのではないかと私は考えるのです。
「英会話教室」、「体操教室」がいけないとは言いません。ただ、これらは習い事として行うには良いが、保育として取り入れるにはどうかなと感じるのです。
普段の遊びから鉄棒や跳び箱など環境として置いておくことで、子どもの『やってみたい』が引き出されるのは良いと思うのですが、
「はい、今日は鉄棒をします。逆上がりのやり方はこうです。」といった『させる保育』は違うと思うのです。
「いろいろなことを経験させたい」という先生の気持ちもわかるんですが
まとめ
では、今回のまとめ!!
・〇〇式保育は『見栄え』は良いが、子どもの育ちにつながっているとは限らない
・子どもの育ちに必要なのは、『遊びこむ』経験だ
・保育における特色は、生活や遊びにつながっていたほうがいい
自分たちの行っている保育がどんなものか見直してみたり、お父さん、お母さんは園選びの際のポイントとして見てもらえたらなと思います
ではまたの機会まで、ゆたしくー
参考文献
保育所保育指針解説 平成30年3月 厚生労働省編
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