ハイサイ、レイジンです。
兄弟姉妹ができると、親がつい口に出してしまいそうになるセリフが
「お兄ちゃんでしょ」「お姉ちゃんなんだから」といった言葉。
昔からよく聞く言葉だし、言われて育ってきたという方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、このような「○○なんだから」という言葉は子どもにとっては悪影響。
今回は兄姉に我慢をさせることでどのような影響があるのか、解決策や兄弟姉妹がいるメリット・デメリットなどについてお伝えしていきたいと思います。
それではいってみよー!
「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんでしょ」は子どもに悪影響
それでは早速、兄や姉であるということを理由に我慢させると子どもにどのような影響があるのか見ていきます。
①心理的ストレスが増大する
「お兄ちゃんだからもう少し待ってちょうだい」「お姉ちゃんでしょ。」このような対応が続くと、子どもに心理的な負担を与えることになります。我慢することが日常茶飯事になり、親の期待に応えようとしてプレッシャーが大きくなってしまうのです。
そうなると、子どもの自分に対する評価が下がったり、不安感を覚えてしまう恐れがあります。
②自分の気持ちが言えなくなる
弟や妹が優先になってしまうと、我慢することが当たり前といった状態になってしまいます。そうなると、「欲しいものがあるけど言わずに我慢しよう」「遊びたいけど遊べない」など、自分の気持ちを伝えるのが難しくなってしまいます。
それは、後の職場や社会生活においても、自分の意見を控えめにしたり、他者の意見を優先したりすることにつながってしまう恐れがあるのです。
③兄弟姉妹の関係が悪くなる
「なんで僕ばっかり」「どうして私ばかり我慢しなきゃならないの」
我慢することが続くと、どうして私だけといったような不公平感が生まれます。また、だんだんと弟や妹に対して、怒ったり嫌な気持ちを持つことにつながり、喧嘩も増えてきます。
「なんで僕ばっかり我慢しなきゃいけないの」
↓
「お兄ちゃんはいつも怒っているな」
↓
互いに不満がたまり、喧嘩したり仲が悪くなったりする
兄弟姉妹の不公平感をなくそう
では、兄姉に我慢をさせたり、兄弟姉妹の不公平感をなくしていくにはどのようにすればよいのでしょうか。
①兄弟姉妹同じように関心を持つ
兄弟姉妹誰もが大切にされていると感じるためには、親が子どもに対して平等に関心を持つ必要があり、そうすることで子どもの心も健康に保つことができるといわれています。(きょうだいと介入:きょうだいが発達に及ぼす影響と、実践者がきょうだいを介入に含めることを検討すべき理由 |幼児教育ジャーナル (springer.com))
例えば、
・兄弟姉妹それぞれの話を聞く時間を設ける
・一緒に遊ぶ時間を作る
・一対一で過ごす時間を作る
・学校の行事やスポーツの試合に個別に参加し、応援する
・今日の出来事や努力を公平に褒める
・いけないことも公平なルールで対応する。
というような感じですね。個別の時間を作ることは意識しないとできないこともあるので、ぜひ行ってみましょう。特別な時間を感じられるかもしれません。
②個々の長所や特性を理解する
親が一人ひとりの長所や特性、子どもが必要なことを理解し、それぞれに合った対応をすることで、不公平感が減り、子どもが安心して成長していきます。
「うちの子の長所や強みって何だろう?」と実の息子や娘であっても長所や特性を理解するのは意外と難しいもの。そういうときは、子どもの「好きなこと」に注目することをお勧めします。好きなことに熱中しているときは自然な興味とモチベーションが見られます。長所や強みを発見できるチャンスです。
③家族全員で過ごす時間を持つ
家族全員で過ごす時間を持つことで、兄弟姉妹のきずなが深まり、良好な関係が築いていくことができます。
例えば、
・家族全員でゲームをする
・公園に行く
・旅行を計画する
・イベントに参加する
・家族の特別な行事を作る(毎週決まった時間に映画を見るなど)
・イベントや誕生日をみんなで祝う
それぞれの家族に合った特別な時間を作り、家族全員が参加できる活動を見つけることで、家族のきずなを深めていくことができるでしょう。
④家族で話し合う時間を作る
ある研究では、親が子ども達と良好なコミュニケーションをとることで、兄弟姉妹における不公平感が減少し、良好な関係が築かれることが分かっています。
家族での話し合いの時間を作り、それぞれの気持ちいや考えを聞いていきましょう。これまでの誤解が解けたりすることで、互いを理解しやすくなります。
家族会議を定期的に持つこともおススメ。いい出来事や悪い出来事もオープンにすることで、良質な家族関係が築かれていきますよ。
⑤ルールを公平にする
家族内でのルールや期待は、公平で一貫性があるものにしましょう。親が公平で一貫性のあるルールを提供することで、子ども達も安心感を持って日々を過ごし、不公平感が減少します。
・お姉ちゃんだけ家事をして、妹は手伝わない
・弟だけ、テレビゲームの時間が多い
・他の兄弟姉妹よりも厳しく叱る
・妹や弟は遊ぶ時間が多いが、兄や姉はお手伝いと勉強で遊ぶ時間も与えられない
このような公平でないルールは、兄弟姉妹間で不公平感を招き、信頼関係が崩れたり、問題行動を起こすきっかけとなりかねません。
「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんでしょ」をどのように言い換えればよいのか
では、「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんでしょ」といったような兄弟姉妹で比較したり、不公平感が感じられるような言葉は、どのように言い換えればよいのでしょうか。
言いかえ①:行動を具体的に認める・褒める
「さっきのお手伝い、とても助かったよ。ありがとう!」
「今の行動、とても素晴らしかったね」
といったように、行動を具体的に認めたり、褒めることで、自分が認められていると感じ、不公平感が減少していきます。
きょうだい関係の研究によれば、具体的な行動に対する誉め言葉は、子どもの自己絋両区間を高めてくれることがわかっています。
言いかえ②:押し付けるのではなく、協力を求める
「一緒に洗濯物をたたんでほしいんだけど」
「みんなで協力して部屋を片付けよう」
子どもに押し付けるのではなく、家族全体の協力を促していくことも大切です。協力的な家庭関係は、子どもの社会的スキルを育みます。
言い換え③:子どもに共感を示す
「今日は大変だったのに、手伝ってくれてありがとう」
「弟が困っているみたい。お姉ちゃん教えるのが得意だから、少しだけでも教えてくれると助かるよ。終わったら少し一緒にゲームもしよう。」
子どもの努力や疲労を認めたり、特技や得意なことを認めながら協力をお願いすることで、兄姉は理解されていると感じ、不満を減らしたり、役に立っていると感じたりすることができます。
兄弟姉妹がいるデメリット
では最後に、兄弟姉妹がいることのメリット・デメリットを見ていきましょう。まずはデメリットの部分から。
兄弟姉妹とメンタルヘルスの関係を調べた研究結果を見ていくと、
中国の調査→一人っ子が最もメンタルヘルスが良い
アメリカの調査→一人っ子や兄弟姉妹が少ない子の方がメンタルヘルスが良い。兄弟姉妹が多いとメンタルヘルスの悪化が見られた。特に1歳も差がない兄弟は一番メンタルヘルスが悪かった。
要するに、兄弟姉妹がいるほどメンタルヘルス的にはよくないということです。少子化を改善したい日本にとってはあまり知られたくない情報ですな。
理由は単純に親の手が回らないから。最初は「お兄ちゃん、お姉ちゃんになったからって寂しい思いはさせないぞ」と思っていても、次第に手が回らなくなり、「お兄ちゃんでしょ」「お姉ちゃんなんだから」という言葉が出てきてしまうのですね。
兄弟姉妹がいるメリット
兄弟がいることにはメリットもありまして、
兄弟姉妹がいることで、コミュニケーションスキルや社会的スキルの向上、離婚率の低下を示す研究もあるみたいです。
そして、仲がいいと相談相手にもなったりするなど、かけがえのない家族の一員として存在してくれるのです。
共に成長しあえる関係になるといいですね。
おわりに
ということで、今回は「お兄ちゃんなんだから」「お姉ちゃんでしょ」など兄姉に我慢をさせることでどのような影響があるのか、解決策や兄弟姉妹がいるメリット・デメリットなどについて述べさせてもらいました。
レイジン一家も兄妹仲良く時には喧嘩もしながら過ごしています。赤ちゃんが生まれたことでバランスはさらに難しくなりましたが、不公平にならないように関わっていきたいなと思う次第でございます。
それでは、またやー!
参考文献
・今週の小ネタ:期待を超える活躍は私たちの印象を上げるか?マッチングアプリの欠点とは?兄弟姉妹が多いとメンタルヘルスが悪化する? | パレオな男 (yuchrszk.blogspot.com)
・(きょうだいと介入:きょうだいが発達に及ぼす影響と、実践者がきょうだいを介入に含めることを検討すべき理由 |幼児教育ジャーナル (springer.com))
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