ハイサイ、レイジンです。
レイジンの娘は結構偏食多め。それも家庭においての好き嫌い・偏食がけっこうあるんですよ。親としては、子どもには好き嫌いなく食べてほしいものの、まちがった対応をしてしまうと、子どもの偏食がより進んだり、トラウマになってしまったりするのではと考えてしまいます。
そこで今回は、3歳・4歳・5歳といった幼児期における好き嫌いや偏食の対応についてまとめてみました。
好き嫌いや偏食に悩んでいる方の助けになれば幸いです。
それでは、いってみよー!
幼児期(3歳・4歳・5歳)における好き嫌い・偏食の対応はこれだ!
それでは早速幼児期における好き嫌い・偏食の対応について紹介していきます。
好き嫌いがあるのは当たり前というマインドを持つ
1つ目は、好き嫌いがあるのは当たり前というマインドを持つことです。アイルランド国立大学の研究によると、好き嫌いや偏食は子どもの発達の一部分だということを理解することが大切だと述べられています。
・子どもが好き嫌いや偏食があるのは発達段階においては普通のこと。
・好き嫌いは成長の一部で、小さい頃はいろいろな味を試すのが難しいことがある。
好き嫌いがあるのは当たり前というマインドを持つことの何が良いかというと、大人がストレスから解放され、家族でリラックスした食事の雰囲気を楽しむことができます。
苦手な食材も出し続ける
イリノイ大学のシャロン・ドノヴァンさんらの研究によると、嫌いな食べ物や新しい食べ物を繰り返し提供することで、子どもがその食べ物に慣れ、最終的には受け入れるようになりやすいということが分かっています。
繰り返し出すことで、
・子どもが食べ物を受け入れやすくなる。
・食べ物に対する恐怖心がなくなる
といった効果が期待できるのです。親は苦手だからと違う食材を出すのではなく、苦手な食材も、少量ずつ継続的に提供していきましょう。
親や家族がモデルを見せる・友達や集団の力を使おう
学ぶは真似することから始まるとも言います。親や家族がおいしそうに食べる姿を見せることで、子どももその食べ物に興味を持つことがあることが分かっています。
また、保育園で友達が食べているのを見ると、嫌いな食べ物も食べやすくなることもわかっています。うちの娘もこのパターン。家では好き嫌いを発揮しますが、園ではパクパク食べるというのです。このような現象を社会的モデリングと言います。他人の行動を観察することで、自分の行動に影響を与えているんですねー。
なので、保育園ではグループで楽しい雰囲気で食事をすることが求められるというわけです。
ごほうびは、お菓子などではなく、褒め言葉やシールを使おう
こちらは賛否両論ありそうですが、ご褒美を与えることで短期的には効果があるということもわかっています。ただし、ここで大事なのは、
褒めたり、シールを使ったりなど食べ物以外のご褒美を与えること。
「食べられたね。頑張った。」など親から肯定的なフィードバックをもらうことは、子どもの意欲にもつながるでしょう。
ただし、シールなどのご褒美を使いすぎると、子どもが「ご褒美がないと食べなくなる」といった可能性がでてきます。あくまでも一時的な手段として使うようにしましょう。
ポジティブな食事環境を作ろう
「食事は楽しく」が基本ということを勤めてきた園では言われてきました。これは好き嫌いのある子にも有効であることが分かっています。
・リラックスした雰囲気を作る
・楽しい会話をする
・プレッシャーをかけない
といったことを意識することで、ポジティブな食事環境が作られていくことでしょう。
好き嫌いや偏食はなぜ起こるのか?
では、子どもの好き嫌いや偏食はなぜ起こるのでしょうか。
それは、新しい食べ物を危険なものととらえているから。特に、苦みや酸味については本能的に受け付けません。
・危険な食べ物を避けることで、毒や有害な食べ物から身を守るために必要だった。
・新しい食べ物を慎重に扱うことで、生存率が高まった。
・有毒な植物は苦みを持つことが多い。
といった進化的な観点からも、子どもが好き嫌いをすることは妥当と考えられるでしょう。
食べていたのに食べなくなる子もいる。
お茶の水女子大学の研究によれば、子ども(1歳半→3歳児)の好き嫌いが変化することが分かっています。その中では、以前食べていたものが食べられなくなったりすることも。ある市の1178人の子を調べたところ、偏食の変化があったのは45.5%で、
・偏食なし→偏食あり:210人で全体の18.0%
・偏食あり→偏食あり(嫌いな食べ物変化):150人で全体の12.7%
と全体の30.7%の子が好き嫌いが出たり、変化したことが分かっているのです。成長段階において味覚や食の好みが変わることは大いにあります。乳幼児期に好んでいたものが、幼児期に食べられなくなることは決しておかしいことではないのです。
理由としては、成長段階の変化のほかに、
・環境の変化
・自己主張が強くなった
・食事中の嫌な思いなど、食べ物に対するネガティブな印象が強くなった
・頻繁に出るので飽きた。
といったことが考えられます。このように、子どもの食の好みの変化理由は多岐にわたるのです。
子どもの好き嫌いや偏食における親の誤った対応
では、子どもの好き嫌いや偏食に対して、「やってはいけない」対応とはどのようなものがあるのでしょうか。
子どもに無理強いする
「食べなさいって言ってるでしょ!!」
これはよく言われることですが、子どもに食べることを強要したり、無理強いをしたりすると、その食べ物に対する抵抗感や否定的なイメージが強まったりする可能性があります。
やってはいけないとわかっていながらも、好き嫌いをなくしたいという思いが強くなりすぎるがあまり、つい無理強いしてしまうのです。
しかしそれは逆効果。子どもの食への楽しさをなくしてしまうのです。
罰を与える
「このご飯を食べなかったから、おもちゃは買いません。」
好き嫌いをしたり、偏食があるからと言って罰を与えると、食事時間に不安や否定的な感情が生まれ、偏食が悪化したり、食事量がより少なくなってしまう恐れがあります。
好きな食べ物をご褒美とする
また、苦手なものを食べたからと言って、好きな食べ物をご褒美とすることもよくありません。
「ピーマン食べたから、アイスあげるね。」
といったように、他の食べ物をご褒美とすると、苦手な食べ物はネガティブなものとして印象付けられるのです。アイスがいいもの、ピーマンは悪いものといったような誤った関係性を構築していってしまいます。
ご褒美は誉め言葉やシールをあげるなど食べ物以外の行動で与えましょう。
代わりに違う食べ物を出す
子「ゴーヤー苦手、食べたくない」
親「じゃあ、代わりにミニトマトにするね」
このように、子どもが好き嫌いで食べ物を拒否したときに、親が代わりの食べ物を出すのは、子どもが食事を避けられるような環境を与えてしまうことにつながり、子どもの好き嫌いや偏食をより強化してしまいます。
様々な食べ物を提供し、子どもが食べないとしても何でも試すように促すことが大切になってきます。
ストレスな食事雰囲気
「いつも野菜を残してばっかり」
「お魚食べなさいって言ってるでしょ」
子どもも、あれやこれやと食事の時に言われていたらストレスが溜まってしまします。食事中にストレスの多い環境を作ってしまうと、食事に対してネガティブな印象を持ってしまう可能性があるのです。
「食事は楽しく」
リラックスした雰囲気で、プレッシャーを与えず、食事を楽しめるようにしていきましょう。
毎日決まったメニューで、様々な食品に触れない
「野菜は食べないから、今日も卵焼きとウインナーね。」
毎日決まったメニューで、新しい食品に触れないことは、子どもが新しいことに挑戦する意欲を失わせる原因となる恐れがあります。たとえ、少量であっても、繰り返し新しい食べ物に触れることは、子どもが苦手な食べ物や新しい食品に慣れていくためにも必要です。
子どもの空腹感や満腹感を認めない
子「もうお腹いっぱいだよ」
親「少ししか食べてないよ。まだ食べれるでしょ」
子どもが空腹感や満腹感を訴えても親がその訴えを無視してしまうことは、子どもが自分の食事を調整する力を失わせてしまうことにつながります。
子どもも、食事に関しては「自分の言うことは聞いてもらえない」というネガティブな気持ちになり、食事も楽しくなくなってしまうでしょう。
幼児期の食事がトラウマになることも
食事の強制や、「こんなものも食べられないの」といったような否定など、好き嫌いや偏食に対して誤った対応を繰り返してしまうと、食べ物や食事に対してトラウマを引き起こしてしまうことがあります。
・特定の食べ物を見ると、吐き気がする
・野菜を見ると、モチベーションが下がる
・特定の食べ物を避けるようになる
といったようなトラウマは、過去の経験から引き起こされています。
これらのトラウマを避けるためにも、子どもに食事を無理強いすることなく、楽しい食事雰囲気を心がけていく必要があります。
おわりに
ということで、今回は『子どもの好き嫌いや偏食における対応』や『好き嫌いや偏食に対しての誤った対応』についてまとめてみました。
私も調べるにあたって、心当たりある過ちが数々と出てきて反省…
保育園や幼稚園では、いまだに完食主義が広まっていて、好き嫌いや偏食に対しては厳しい声かけをする人もいるのが実際です。度を過ぎると不適切保育にもなっていきますよね。
しかし、過度な対応は、子どもの好き嫌いや偏食に対してさらなる悪影響を及ぼすことを広めていく必要がありますね。
ぜひ、ご家庭や園でも対応を試してみてほしいなと思います。
それでは、またやー!
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