ハイサイ、レイジンです
前回『なぜ、子ども達に外遊びが必要なのか①~科学が示すメリットとは~』
で、外遊びの大切さについて述べさせてもらいました。
前回は運動面が主でした。
運動面に関しては、『子どもの運動=最強』でも述べさせてもらっているので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
そして、今回は第2回目ということで、保育所保育指針において外遊びがどのようにとらえられているのか簡単にまとめてをいきたいと思います。
それでは、いってみよー
外遊びはこんなに重要(保育所保育指針から)
それでは、さっそく保育所保育指針(解説)で、外遊びがどのように扱われているか見ていきましょう。
戸外は子どもの主体性が発揮されやすい
3 歳以上児の保育に関するねらい及び内容 (2)ねらい及び内容 (イ)内容 から見ていきます。
③進んで戸外で遊ぶ。
室内とは異なり、戸外では、子どもは解放感を味わいながら思い切り活動することができる。さらに、戸外では子どもの興味や関心を喚起する自然環境に触れたり、思いがけない出来事と出会ったりすることも多く、子どもは様々な活動を主体的に展開する。
保育所保育指針解説.pdf
簡単にまとめると、
・戸外では、子どもが解放感を感じて遊ぶことができるよ。 ・戸外は、子どもの興味・関心があるものも多いから、進んで遊び始めるよ。
といったところ。
確かに、室内でなかなか落ち着きが見られない子も、外遊びの時間は進んで自分のやりたい遊びを見つけてじっくり遊ぶ姿もよく見られます。
戸外は、子どもの主体性が発揮されやすい場ということですね。
子どもが戸外遊びの楽しさを感じられるように
では、子どもが戸外遊びを楽しむために、保育者はどのようなかかわりをすればよいのでしょうか。
先ほどの保育指針内容『③進んで戸外で遊ぶ。』の続きを引用。
保育所では、子どもの関心を戸外に向けながら、戸外の空気に触れて活動するようにし、その楽しさや気持ちよさを味わえるようにすることが必要である。
~略~
保育士等と一緒に遊びながら、戸外で様々な事柄に出会ったり、気付いたりして、遊び方や動き方が分かり、次第に安定して活動ができる ようになってくる。
子どもの年齢や生活経験などを考慮し、安全に配慮しながら、子どもが取り組んでみたいと思えるように保育所内の遊具や用具を配置したり、自然環境の整備をしたりすることが大切である。また、園庭ばかりではなく、近隣の公園や広場、野原や川原などの保育所の外に出かけることも考えながら、子どもが戸外で過ごすことの心地よさや楽しさ を十分に味わうことができるようにすることが大切である。
保育所保育指針解説.pdf
これまた簡単にまとめると
・子どもは保育者との安定した関係の中で、戸外での遊び方や動き方がわかり、行動も安定してくる。 ・子どもの発達や安全面を考慮しながら、戸外環境(遊具や用具、自然環境)を整えていきましょう。 ・近隣の自然環境も体験できるようにしていき、戸外で過ごす個々莉良さを感じられるようにしよう。
ということですね。
『安心できる関係』、『戸外環境の整備』、『身近な自然環境の把握』がキーポイントっす。
『戸外環境の整備』で例を出せば、三輪車を園庭で自由に乗り回せるようにするのではなく、動線を考え、コースを設定するなどが考えられますね。その中で、子どもの発達に応じて坂道やカーブなどを作っていくとさらに子どもの意欲を引き立てるでしょう。
保育所保育指針においても、戸外遊びの重要性は述べられているのです。
現代の外遊びの問題点
指針解説において、近年、外遊びが少なくなっている点も記されていました。
以下を見ていきましょう。
近年、地域や家庭において戸外で遊ぶ経験が不足していることから、戸外での遊びの面白さに気付かないまま、室内の遊びに偏りがちの子どもも少なくない。保育所では、子どもの関心を戸外に向けながら、戸外の空気に触れて活動するようにし、その楽しさや気持ちよさを味わえるようにすることが必要である。
保育所保育指針解説.pdf
これまた簡単にまとめると、
・地域や家庭で外遊びが少なくなっています。保育所では外遊びの楽しさを経験させないといけないぞ!
ということです。
では、なぜ地域や家庭で外遊びが減っているのでしょうか。
以下のことが考えられるでしょう。
・スマホやゲームの普及 子ども達はスマホやゲームを行うことで、室内で刺激のあるエンタメを味わうことができるようになりました。スマホやゲームは「もっとやりたい」と思うように作られています。その刺激があるので、外よりもゲームしていたいということになるんですねー。 ・安全面が気になる 世の中物騒になっている。子どもを外で遊ばすのは危険だ。と考える人も増えてきました。ニュースを見れば、子供関連の事件も連日報道されます。交通事故、犯罪、戸外での事故への不安があるので、外遊びよりも室内遊びが安全だとなるわけです。 ・学業優先 学校や園が終わった後も、塾や宿題、習い事を優先して外遊びは二の次となる家庭も少なくありません。競争や受験で勝ちぬくためには必要だと感じているのだと思います。ですが、『なぜ、子ども達に外遊びが必要なのか①~科学が示すメリットとは~』でも述べた通り、外で体を動かすことは学力向上にもつながっていきます。外遊びをしても大きく大差はないと考えているのですが、どうなのでしょうか。 ・忙しくて遊ぶ時間なんてない。 先ほども話したように、宿題や塾、習い事だったり、共働き家庭で外遊びに連れていく時間なんてないという家庭もあると思います。親や子どもが、いっぱいいっぱいのスケジュールが原因で、外遊びが出来ないパターンですね。 ・場所がない 近場で遊べる公園や広場がないというのも理由として考えられます。現在は高層ビルや住宅が立ち並び、外遊びできるところが限られています。また、「子どもたちの遊び声がうるさい」といった住民の声や、ボール遊び禁止などといった公園のルールがあることで、遊びにくい環境というのも理由として挙げられます。 ・気候の問題 夏だと暑さ、冬だと寒さなどで外遊びに出るのがおっくうになるということもあります。ですが、熱中症の危険性や大雪で安全面で危険だということならまだしも、そのほかの場合は、時間帯を考慮すれば外で遊ぶ時間は確保できるのかなーと思いますね。
これらの要因で外遊びは避けられやすいということですが、レイジン的には果たしてこれでよいのでしょうかという感じ。
外で遊ぶメリットは、これまでたくさん述べてきましたし、子どもにとって必要なことということは断言できます。
もし、「スマホやゲームをさせておいた方が楽だから」とか「ちょっと暑いから外に出るのはやめておこう」など大人の都合で子どもの外遊びを妨げているのなら、それは子どものためにはならないぞーということは伝えていきたいですね。
おわりに
ということで、本日のまとめ!
・外遊びは、子どもの主体性が発揮されやすく、保育指針でも重要視されているぞ
・保育者は、戸外遊びの環境を整えたり近隣に散歩に出たりして、外で遊ぶ楽しさを味わえるようにしていく必要がある
・現代は外遊びを阻害する様々な要因があるけど、大人都合で外遊びの時間を削るのはやめようよ
ってな感じっす。
外遊びのメリットが多くの人に伝わってほしいなと思っています。
それでは、またやー!!
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