ハイサイ、レイジンです。
皆さんのお子さんは、日頃どれくらい眠っていますか。「うちの子、困る位寝るんです」という方もいれば、「全然眠らなくて困ってます」という人もいるでしょう。
レイジンの息子は、なかなか寝ようとしないので、「昼寝してほしいなー」という時は悪戦苦闘。1年生の息子は、平日疲れて帰ってくるので、夜は早く寝てたっぷり睡眠をとってほしいんですよねー。
昔から「寝る子は育つ」などと睡眠の大切さが謳われてきています。
保育士をしていると、子どもの睡眠時間を知ることができるのですが「えっ、0時に寝ているの」「こんな遅い時間に起きてて大丈夫?」という子もちらほら。
・子どもの寝つきの問題 ・親の生活リズムに合わせてしまっている
など原因は様々でしょう。
ただし、放っておいては危険。実は睡眠をおろそかにして、子どもが夜更かしをしていると、様々なデメリットがあることがわかっています。睡眠が子どもの将来を大きく左右すると言っても過言ではありません。ということで、今回のブログは『子どもの睡眠』に焦点を当てていきたいと思います。
夜更かしのデメリット
夜更かしをして睡眠不足になることはデメリットが沢山あります。脳、体、友達関係。子どもたちにとって睡眠がもたらす影響は計り知れません。一つひとつ見ていきましょう。
①脳への影響
脳は寝ている時にゴミを掃除してくれる
子ども達は起きている間に、脳に様々な情報を詰め込んでいます。
睡眠の仕事としては、この詰め込まれた情報を、要る物要らない物と仕分けし、きれいに掃除してくれる働きをしています。高性能ルンバです。
ゴミ屋敷がどんどん綺麗になっていく姿を想像してみてください。
何よりこのルンバは、必要なものは記憶としてしっかりと残してくれます。
これが夜更かしなどで睡眠不足状態だと、ルンバの働きが鈍り、ゴミは残ったまま、これが続くと脳はゴミ屋敷状態でうまく働けなくなるということになります。
マイクロスリープ
また、睡眠不足だと「マイクロスリープ」という状態に陥りやすいこともわかっています。
「マイクロスリープ」とは、目を開けたまま、映像も見えたままだが、一瞬脳の活動が停止してしまう状態です。
本の同じ場所を何度も読んだり、会議中にふと意識が飛んだり、危険な時は車の運転中にマイクロスリープ状態に陥り、事故につながるといったこともあるといいます。「おーこわ!」
夜更かしなどの睡眠不足により、脳のエネルギーが不足して、注意力・集中力・判断力が著しく低下しているのです。
「マイクロスリープ」に陥らないためには、夜から朝にかけてたっぷりと睡眠をとるのが1番ですが、そうもいかない場合、
①仮眠をとる ②それでも時間がない場合は一分でも目を閉じる
といった対処法があります。少し目を閉じるだけでも効果があるんですねー。レイジンも休憩時間は少しの間だけでも目を閉じるようにしています。そうすることで、すっきりとした状態で休憩後の仕事を進めることができるんですよねー。
注意力が散漫になる
さらにさらに、名古屋大学と浜松医大の研究によりますと、
午後10時以降に寝ている8歳から9歳の子どもは、注意欠陥・多動性(ADHD)と同じような症状が現れる
とされています。たとえADHDの遺伝ではなくてもです。遅く寝ることで、注意力が散漫になり、授業に集中できず、学力も下がっていくといったことも考えられるでしょう。
さらにさらにさらに、睡眠時間が短い子どもほど、脳の中の記憶担当、『海馬』さんも小さくなっていくとか。これだけ脳への影響があるのだから、間違いなく子どもの勉強面にも睡眠不足は害悪になります。
マサチューセッツ工科大学の研究によりますと、
成績の良い学生は、「長く、規則性があり、質が良い睡眠」をとっていた学生の成績が良かったといいます。
逆に言えば、夜更かしなど睡眠をおろそかにすると成績は上がらないということ。睡眠不足で頭がぼーっとして授業にも集中できなかったら、それは学力は下がっていくでしょう。
②体への影響
成長ホルモンの減少
睡眠は体の成長にも関わってきます。皆さんもよく聞いたことがあると思います「成長ホルモン」。「成長ホルモン」は、寝ているときに分泌され、骨や筋肉の成長を促すほか、代謝や脂肪分解も促進してくれるといいます。
つまり、夜更かしなど睡眠を疎かにすると、「成長ホルモン」が減少し、身長があまり伸びなかったり、太ってしまったりする可能性があるということです。子どもの肥満の原因は、食事内容だけでなく、睡眠もかかわっているんですね。「よく食べ、よく動き、よく寝る」この3つが重要ということですな。
免疫力の低下
また、ウイルスから体を守ってくれる免疫力も睡眠中に回復、上がっていきます。夜更かしして睡眠がしっかり取れていないと、免疫力が低下し、体を守れなくなり病気になりやすくなってしまいます。風邪をひきやすいお子さんは、すいみんをみなおしてみるといいのかも。
③睡眠不足で友達関係も悪化
友達との関係にも影響を与える睡眠。皆さんも、睡眠不足でささいなことにイライラしてしまうことはないでしょうか。レイジンも夜更かしして寝不足な日は子どもに対して優しく接することが難しいことがあります。
睡眠不足は「イライラと怒りを増す」「うまくしゃべれなくなる」ということがわかっており、人とのやりとりが難しくなるのです。自分のお子さんが、睡眠不足のせいで友達とうまく過ごせず、学校もつまらなくなることを考えると悲しすぎますね。
子ども達にとって、睡眠不足が与える悪影響をずらっと並べてみました。こう見てみると、恐ろしやー。
寝る子は育つ~よく眠ることのメリット~
これまで夜更かしなどの寝不足がもたらす悪影響をずらっと並べてみましたが、逆を言えば、睡眠はしっかり取ればいいことだらけということです。
①頭も良くなる
「睡眠の習慣でテストの成績が良くなる」という研究は先ほど紹介しました。「規則正しく、質の高い睡眠をとってていると、成績が良くなる」ということです。
なので、親にできることは規則正しい睡眠リズムを作ってあげることといえます。
また、勉強した後に眠ることで記憶にも定着しやすくなるといわれています。
勉強した後の10分の休憩、目を閉じて休んだグループと関係ないことをして遊んだグループでは、目を閉じたグループの方が記憶の定着率が10%も高くなった
といいます。勉強に対しては、10分でも睡眠の効果は表れるということです。
②1日をすっきりとした状態てスタートできる
これは意外に大きいことだと思います。寝不足だと、どうしても頭がぼんやりとしてやる気が出ない状況が続きます。しかし睡眠を十分にとっていると、朝からすっきりとした状態でスタートでき、1日を良い状態で迎えられます。
レイジンの息子や娘も、早く起こしすぎても、なかなか動こうとしないんですよね。自分達で自然に起きた方が、朝ごはんも早く食べて、学校や保育園に行く準備もスムーズなんてことが多々あります。
③体も大きくなる
子どもの時期は体の発育も重要です。先ほども述べた通り睡眠中は「成長ホルモン」が分泌されます。質の良い睡眠をとることで子どもの体もすくすくと成長していくでしょう。
④友達関係も良好に
たくさん眠り、すっきりとした脳の状態では、イライラすることも少なくなり、友達と一緒にいる時も優しく接することができるので、友達関係や先生との関係も良好になっていきます。
正しい生活リズムを身につけるために
①日中は頭も体も動かそう
大人は仕事に集中し、終わって帰ってくると「あー疲れたー、今日もがんばったー」となりますよね。頭をたくさん使う人、体をたくさん使う人それぞれだと思います。
子どもも一緒で、心地よい疲れを得るには、たくさん頭や体を使って遊び込むことが重要となります。
室内や戸外で思いっきり遊ぶことで、脳や体を多く使っていくのです。そうすると疲れた脳や体は、休息を求めて睡眠をとります。
保育園や幼稚園選びでは、子どもが存分に遊び込めるような環境、興味を引き立てるような環境の工夫をしている園を選ぶと良いでしょう。
②昼寝は程々に
多くの方が感じていることと思いますが、昼寝をしすぎると夜の睡眠にも影響が出ます。これは子どもも大人も一緒。
レイジンは家で子どもが昼寝をしていると、「もうちょっと自分のやりたいことがあるから寝かしておこうかなー」的な悪魔のささやきが聞こえてくることがあるんですよね。このささやきにのってしまったがために、夜なかなか眠らずに生活リズムが崩れてしまうこともしばしば。そのたびに反省するのです。
もちろん個々の状況によって、ずれることもあると思いますが、できるだけ決まった時間に起こした方が良いでしょう。15時前に起こしたほうが夜の睡眠には響かないと言われています。これも一人ひとりのお子さんによって違うと思うので、自分のお子さんのリズムを把握することが大切といえます。
③21時には寝よう
子どもの成長のためには21時頃には寝た方が良いでしょう。
その理由は先程述べた通り、「成長ホルモン」の分泌が22時ごろから最大になってくるから。夜更かしして22時以降に寝る子どもは、注意力が失われていくということも言われてますからねー。
ですが、21時までに寝かせるのは現代の働き方とは難しいことがあるのも事実。「21時に寝かすとか無理ゲーでしょ」という家庭も多いのでは。共働き世帯では、18時に帰ってきたとしても、夕ご飯は19時、お風呂に入れたりするのに20時、そこから寝かしつけを行って寝るのが21時とノンストップ。少しでも油断すると、あっという間に生活リズムが変わっていきます。大人がほっと一息する時間、子どもがゆったりと過ごす時間があまりにもなさすぎるのです。
「朝のうちに夕ご飯を作っておく」「スーパーの惣菜などを利用する」などをして工夫するのもありかと思います。しかし、仕事が遅くなり帰ってくるのが7時ごろになってしまうと、いくらこのような工夫をしても結局寝る時間が遅くなってしまいます。
これは社会全体が考えるべき問題だとレイジンは思います。子どもが過ごしやすい国、子どもの幸せを願う国ならば、就業時間についてもう少し工夫が必要となってくるでしょう。
おわりに
ということで、今回のまとめ
- 睡眠不足は「脳」「身体」「友達関係」などに大ダメージをもたらしますよ
- 逆を言えば、睡眠をしっかりとる事は子どもの成長にとって良いことだらけ
- 子どもの睡眠を整えるのが大人の働きかけが大事だけど、これって結構難しいよね
今回のブログで思ったことが「睡眠は子どもだけではなく人間そのものに必要だよなー」と。当たり前のようで、できてない人は多いですよね。
「昨日全然寝てなくてさー」「徹夜で仕事しちゃった」みたいな自慢もあるし。ただこれは自慢することでもなんでもない。大人にとっても、睡眠時間を削る事は後の未来を削っていくこと。脳や体、人間関係に影響及ぼす事は大人も一緒。最近不調だな、調子が良くないなと感じる方はいちど睡眠を見直してみてはいかがでしょうか。
それでは、またやー
参考文献
『子育てベスト100』 加藤 紀子 (著)
『脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A』 西 剛志 (著) ダイヤモンド社
『賢者の睡眠』 メンタリストDaiGo (著), リベラル社 (編集)
パレオな男ブログ 『あらためて「睡眠不足」の科学的なデメリットをずらずらと並べてみる』
子どもの入眠時刻は ADHD 症状と関連し、遺伝的リスクの低い子どもにおいて睡眠の関連が強いことが明らかに 名古屋大学、浜松医科大学の研究
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